さよなら和歌山105系
2019年9月いっぱいで、和歌山線と桜井線、紀勢本線の一部を走っていた105系が引退となりました。
和歌山の105系といえば、ほかの105系とは違って首都圏を走っていた103系の改造でできたものです。そのため、製造から50年近くたっているというなかなか高齢な電車です。
こちらがもともとの103系の顔に通路をつけたもの。
こちらがもともと中間車だったものに運転台を取り付けたもの。首都圏では長い編成ではしっていたものなので、先頭車が足りなかったみたい。
車内はオールロングシートで国鉄らしく青い座席。とにかく硬いいすで、激しく縦揺れする車両なので座っていると体が痛くなるようなものでした。揺れに関しては、跳ねるというような感じでした。初めて乗った時は脱線するんじゃないかと思ったほどです。
冷房は後づけらしく、網棚の半分以上を占領しているものもありました。その割には冷えなかったり…古い車両らしく扇風機もあります。
この運賃表、使われているのをみたことありません…
こちらは数少ない快速で運用されているときのもの。
この線は古い駅舎が多いので、国鉄型が白い木の柱によく似合います。
種類も豊富で、こちらはパンタグラフが前にあるもの。
こちらは屋根に丸いものが七つ並んでいます。冷房が車内にあるから屋根がすっきりしています。
紀勢本線の一部になる和歌山市駅~和歌山駅でも、105系が走っていました。
窓ももちろん開きます。
そして何よりも面白いのが車両の連結部にある銘板!とにかく種類が豊富です。製造会社だけでも近畿車両、川崎重工、そしてなんと汽車會社!汽車會社なんてSLじゃないですか。写真は撮れなかったのですが、ほかにも日本車両とかもあったみたいです。改造場所も国鉄だから日本全国で行われていて、写真にあるだけでも神奈川県の大船、大阪府の吹田、長野県の長野、埼玉県の大宮とあります。また、「日本国有鉄道」の板も今となっては珍しいものでしょう。
最後にこれは10年ほど前に撮った写真で、エメラルドグリーン一色になる前は、クリームに赤帯で走っていました。
揺れに揺れて、会話もできないほどモーター音がうるさいという、乗り心地という面では最悪の電車でしたが、もう乗れないと思うと寂しく思えてきます。でも、置き換え後の最新電車227系にも乗りましたが、なんと乗り心地のいいことか…快適な車両に置き換わっていくのはよいことだと思います。
105系、おつかれさまでした。