さよなら近鉄鮮魚列車
今更な感じがしますが、2020年3月のダイヤ変更で近鉄の行商専用列車・鮮魚列車が運行終了しました。ということで今回は鮮魚列車について書いていきます。
鮮魚列車について
鮮魚列車は近鉄大阪線大阪上本町駅と山田線松阪駅の間を月曜日から土曜日で1日1往復している行商専用列車で、伊勢の漁港でとれた魚を大阪まで運んでいました。最盛期は3両の列車いっぱいに行商人が乗っていましたが、近年はトラック輸送に切り替えられたものも多く、利用客は1両ひとりとかといった状況でした。
利用客の減少と車両の老朽化により、専用列車3両を使用した鮮魚列車は2020年3月のダイヤ変更で運行終了となりました。しかしここで全部廃止にしてしまわないのが近鉄。なんと朝の松阪発大阪上本町ゆき快速急行を10両編成にして最後尾1両を「伊勢志摩お魚図鑑」という鮮魚専用車両として運行しています。
真っ赤な車体と行先表示幕に書かれた「鮮魚」の文字が特徴だったこの列車。大阪線利用者なら一度は見たことがあったでしょう。ほぼ毎日走っていたのでとくに注目されていたわけではありませんでした。
看板付き
しかし、2019年秋、思わぬことで注目を浴びることになります。その理由が、大阪側の幕が故障して看板を掲出して走っていたからです。
こちらは三重県側。「鮮魚」の文字があります。
こちら大阪側。幕は真っ白で右下に大きな看板が掲出されています。
この看板はもともと一般車が鮮魚列車として走るときに使われていたものです。
高安から上本町まで回送されるときもこのような「回」の札をつけていました。
引退直前
ここからは引退直前に撮影した写真を載せていきます。
高安から上本町へ回送されるところを高安駅で。回送の札がうちわみたいな形のものになっていました。
こちらは幕側。
松阪行きの看板。
ダイヤ変更の3日前の朝、上本町駅にて。多くの人が端っこのホームに集まっていました。
上本町行きの看板付き。
看板をはずずところ。この乗務員さん、みんなが撮影していることをわかってか、撮りやすいよう動作ごとに止まってくれました。
運行終了まであと2日。最終日は見れなかったのでこれで最後。
看板もいいですがやはり見慣れた幕の方。
八木を発車した後の快速に乗ると途中で追い抜くことになります。なので上本町でも。
車内を窓から。
最後は縦で。
最終日ではさよなら看板も登場したそうで、皆に愛された列車でした。
おつかれさまでした!