みんなの九州きっぷ3~三角線・A列車で行こう~
前回 の続き。三角西港をあとにして、三角駅に戻ってきました。帰りは観光列車の特急「A列車でいこう」に乗車します。
三角駅
三角駅に戻ってきました。待合室も改装されています。
駅名標の下には三角という地名の由来が書いてあります。
これによると、
景行天皇が筑紫巡幸の際、この地を通られたのでこれにちなんで御門(みかど)と呼ばれ、のちに「三角」となった。
とのこと。何があっていまの文字になったかまでは書かれていませんでしたが、地名というのは結構単純な理由からつけられていますね。
特急A列車で行こう
さて、A列車で行こう入線です。金色と黒という重厚感のある塗装の気動車が引き込み線からやってきました。
デザインコンセプトは「16世紀の天草に伝わった南蛮文化」で、天草の玄関口である三角駅と熊本駅を結びます。
列車名のA列車で行こうはジャズの有名なナンバーである”Take the A Train”から。車内ではこの列車のためにアレンジされた曲をBGMに、車窓を眺めながらバーカウンターで購入したアルコールを楽しめます。
車両外観
使用車両は国鉄時代に製造されたキハ185系特急型気動車。四国から九州に移籍してきた車種になります。
列車は2両編成の全車指定席。乗車には特急券と指定券が必要です。今回はみんなの九州きっぷを利用したため、指定券の権利1回分を利用して乗車します。
列車のロゴマーク。
車内
座席はほとんどがリクライニングシートで、一部ボックスシートの区画もあります。細かい模様のシートはJR九州お決まりですね。
こちらはフリースペースとなるカウンター席。山側の座席しか空いてなかったときはここで景色を眺めるもよし。
車内販売カウンターであるバーカウンターは1号車にあります。そのまわりはステンドグラスで飾られたアーチがあります。
列車特製のハイボールのほか、ノンアルコールカクテルや列車オリジナルグッズ、おつまみが販売されていました。
この日はコロナの影響もあってか乗客は少なめでしたが、発車前からカウンターには列ができて、たくさんの方がハイボールを購入していました。
乗務員の方は2人で対応されており、ハイボールサーバーもひとつしかないので、乗客の多いときは購入も大変だろうと思います。
車窓
列車が発車してしばらくすると、進行方向左手に海が見えてきます。このあたりが御興来海岸。行きの車内から見たときは満潮だったのが、潮が引き美しい砂紋がひろがっています。ちょうど干潮の時間に当たるなんて幸運なものです。
ええ、私もハイボールを購入しました!Aハイボールというデコポン果汁を使用したこの列車特製のハイボールです。ここに来るまでに少し飲んでしまったので少なくみえますが、しっかりカップいっぱいに入っています。
海床路のほうも引き潮で道がみえています。
乗車時間は45分ほどと、観光列車としては短すぎるように思えますが、その分飽きることもなく時間いっぱい楽しめます。
車内はジャズをBGMとした落ち着いた雰囲気、美味しいハイボールと美しい海岸を眺めながらの列車旅。九州のD&S列車はいくつか乗車しましたが、個人的にこのA列車で行こうが車窓・車内あわせて一番のお気に入りのように感じます。